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【越後妻有アート・トリエンナーレ2000 】

 

 


 

05 [旅人の迷路」企画書2000年度

  材料
通路部分 自然石、信濃川支流の石を利用。不規則に地面に埋め込み、通路部を形成。
樹種 栗、山栗、椎、楢、くるみ、栃 -高木 木いちご、猿梨、柚、ぐみ、桑、あけび -低木 げんのしょうこ、どくだみ、おおばこ、かきどおし、せんぶり -下草 など土地の植物を中心に高木、低木の割合は1対2 
形状
29・×27・の土地に100本以上の土地固有の植物を中心に植え、森を創ります。中央部分を最初に形成します。それを基点にして、10年かけて徐々に周囲に迷路を成長させていきます。植物の成長を見守りながら、様々な樹が歳を経る毎に周囲に植え続けられていきます。
方法 町民の方々、東京のボランティアに呼び掛け、植物を集める。雪解けと同時に、土木工事を開始。工事終了後、植物を植え込む。


この迷路の形状は、古代ヨーロッパに多く見られたものです。海辺で航海の安全を祈願するために、儀式として使われたとされ、「旅人の迷路」と呼ばれています。私はこの迷路の形状が、縄文時代の模様と共通すると感じました。そしてその時代の生活スタイルが、自然とのバランスにおいて成り立っていたことも共通すると考えます。これらが時代や地域を超えて現代に必要とされると考え、この作品を作ります。
この作品は公園としての役割を持ちます。様々な人の個人的希望を反映し個人的満足をかなえる、個人個人が集まり作り上げる公園です。そして「薬草園」、「自然果樹園」としての役割を持ちます。つまり人それぞれに植えたいと思っている植物を持ち寄って植えて頂き、ここを訪れる人々が果実や薬草を収穫し、それぞれの生活に取り入れて頂きたいと考えています。この作品は「自然教育公園」としての役割を持ちます。自然に触れる機会を失いつつあるのは都会の住人だけとは限りません。生活スタイルの変遷はそれ以外の地域の人々、特に低年齢層に影響を与えていると考えます。それ故にこの作品を自然に親しむための施設として、また動植物の知識を受け継いでいく自然教育公園として役立てて頂きたいと考えています。ここでは先生以外にも、植物に詳しい地域の御老人が子供たちに植物のことを教えるといった、出会いと知識の伝達が可能になるかもしれません。
 「旅人」とは訪れるすべての人のことであり、敷石を頼りに円周状の迷路に沿ってこの森を散策し、自然の恵みを手にしてまた新たな旅(生)を始めることになります。松代という自然に恵まれた土地にこのような作品を作り、集約した形で自然の恵みを再発見する、またその関係がここから松代の野山に、更にこの地域だけにとどまらず都市部にも影響を与えていくことを願っています。



 


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