2007年以降のメンテナンス
日本有数の豪雪地帯であるツマリは、雪の重さは鉄棒を捻じ曲げるほどであり、植物の育成は困難を極めた。木に関しては、地面に押し付けられ、折れたり曲がったした。こんな場所で、木が育つわけがないと言われていた。冬に現地を訪れ、更に驚いたことがある。この作品に積もった雪の上に、除雪車のキャタピラの跡が見つかったのだ。

ワークショップで集めてもらった植物たちを、この環境で育成するミッションが必要だった。まずは、雪の高さを超える支柱。雪の高さを超えれば、木の成長は妨げられにくくなり、除雪車も容易には乗らなくなる。支柱には竹を巻き付け、植物を縛った際、凍結することを防いだ。植物は、垂直に引っ張り上げるようにして縛り、雪の荷重に抗う。次に、地面にはおが屑やもみ殻を敷き、雪の重さから地盤が固まることを防いだ。冬を越すために行った作業は、それなりに膨大な量があった。深みに嵌った感は無くはなかったが、使命感で必死に抵抗した。

2011年メンテナンス2011年には、植物は雪を超えるまでに成長した。これを機に、締めくくりの改修を行った。支柱は周辺部だけを残し、そこに実のなる有用植物を12本植えた。迷路の周辺には、ベンチ兼車止めとして大きめの石を配置した。

その後、大きめの石は、既に決まっていたらしい「駐車場増設」のために動かされた。実のなる植物は折れた。私は表現者として、何と闘えばいいかわからなくなった。