先代、榎倉省吾氏の生活スタイルと大きく変わったのは、薪による煮炊き生活です。梅の小屋では、(時々ガスを使う以外はほとんど)薪と炭による炊事、風呂生活を送っています。
七輪、お釜、囲炉裏、そして五右衛門風呂があります。氏の使っていた電気温水器の再使用を断念したのがきっかけで、五右衛門風呂が復活しました。使えるものを残し、お金を掛けず、出来ることをするというのが改装のコンセプトですが、結果的に現代文明から離れていきました。(私が現代文明を嫌っているわけではありません。)
思いの外、重宝するのが囲炉裏でした。七輪やお釜の灰を捨てたり、燃えている薪を消して火力を調整する中間施設として、とても役に立ちます。そして、(家の中で)ダッチ・オーブンが使えます。ダッチ・オーブンは、強化力で蒸し焼きにするのですが、素材の味が引き出されて美味い!
囲炉裏メイキング・オブ
最初は、机状のものを作ります。
トタン板を入れ込みます。トタン板は、押し入れに使っていたものの再利用です。
囲炉裏の大きさに合わせて、床を抜きます。
床下から、トタン板を差し込み、固定していきます。
囲炉裏を囲むように、周りの板を一段上げます。
最後に灰を入れ、完成。2011年から使っていて、今では灰の量は2/3までになりました。
囲炉裏の上方に、燻製部屋を取り付けました。防火にもなるようです。
冷燻なので、燻製香は優しく、風味が活きた干物が出来ます。私はとても好きですが、残念ながら他の家族は小骨が苦手、寿司なら好き、という具合です。
最近になって、消し炭を作る方法を編み出しました。
炭を買わなくても良いというほどではありませんが、また一つ、薪生活が上手く回りそうです。
スローライフというのは、自然由来の材料を使うので、化石燃料を買わなくてもいい分、節約にはなります。ただ難点としては、火というものはコントロールしにくく、小まめに見ていないと上手く調理が出来ません。暇(スロー)にはならないのです。それにもかかわらず、この方法を続けている理由として、炭で調理した料理の美味さがあります。次は、梅の小屋で作った料理について書きます。